導入:その「疲れ」の正体は、マウスのせいではない
「トラックボールに変えたのに、なんだかんだで手首が疲れる……」 もしそう感じているなら、それはあなたの使い方が悪いわけでも、マウスが合わないわけでもありません。
「高さ」が足りていないのです。
一般的なマウスから、IST PROのような高性能トラックボールに変えた時、多くの人が見落とすのが「本体の厚み」です。 今日は、トラックボールのポテンシャルを100%引き出し、手首の疲労を物理的に「ゼロ」に近づけるための必須アイテム、「リストレスト」についてお話しします。
なぜトラックボールにはリストレストが不可欠なのか?
理由はシンプルで、「手首の角度(背屈)」にあります。
一般的な薄型マウスを使っている時、手首は机に近く、比較的フラットな状態です。 しかし、トラックボール(特に親指操作タイプ)はボールを搭載する構造上、どうしても本体に高さ(厚み)が出ます。IST PROもその一つです。
リストレスト無しで手を置くとどうなるか? 机に置いた手首を支点にして、手のひらだけがグイッと上に反り返る状態になります。 この「手首が反った状態」こそが、腱鞘炎や疲労の最大の原因です。
これを解決するには、手首の下に土台(リストレスト)を置き、「肘から指先までを一直線にする」しかありません。
OGUbiz流:おしゃれなデスクに馴染む「素材」の選び方
機能性だけを求めれば、ふにゃふにゃのジェルパッドでも良いかもしれません。 しかし、こだわりのデスクで仕事をする私たちにとって、見た目の美しさは譲れないポイントです。
ダウンライトに照らされたデスクに置くべき、2つの選択肢を提案します。
1. 「木製(ウッド)」:経年変化を楽しむ大人の選択
私が最もおすすめするのは「木製(ハードタイプ)」のリストレストです。
- メリット: 沈み込みがないため、手首の高さが常に一定に保たれます。また、手汗をかいてもサラッとしていて不快感がありません。
- デザイン: ウォールナットやタモ材など、デスクの天板と素材を合わせることで、ガジェットではなく「インテリア」の一部になります。
- 相性: IST PROのマットな質感と、木の温かみは驚くほどマッチします。
2. 「低反発ウレタン(レザー調)」:高級感と機能性の両立
硬いのが苦手な方は、表面がPUレザー(合皮)で覆われた低反発タイプを選びましょう。
- メリット: 柔らかく包み込まれる感覚があり、長時間の入力でも痛くなりません。
- デザイン: 安っぽいジャージ素材ではなく、「レザー調」を選ぶのがOGUbiz流。ブラックやダークブラウンを選べば、モダンな雰囲気を崩しません。
正しい「置き方」と「高さ」の黄金比
ただ買えばいいわけではありません。セッティングにもコツがあります。
- 位置: 「手首」を乗せるのではなく、「手のひらの付け根(掌底)」を乗せるイメージです。手首の骨が圧迫されず、神経を痛めません。
- 高さ: トラックボールの「一番高い部分」より1〜2cm低いものがベストです。IST PROの場合、厚みが1.5cm〜2cm程度のリストレストがジャストフィットします。
結論:数千円の投資で「無重力」を手に入れる
デスクワークにおいて、身体に触れる部分(椅子、キーボード、マウス)への投資は、将来の自分への健康投資です。
特にリストレストは、1,000円〜3,000円程度で導入できるにも関わらず、その効果は「高級チェアに変えた時」に匹敵するほどの快適さをもたらします。
IST PROという最高のマウスを手に入れたなら、あと一つだけ、その相棒となる「台座」を用意してあげてください。 手首がスッと水平になり、まるで腕が宙に浮いているかのような「無重力感」を感じながら仕事ができるはずです。
さあ、あなたのデスクに合うのは、重厚な「ウォールナット」ですか? それともシックな「レザー」ですか?











